宙を見つめるブルマさんに

「やはり、彼女たちの住む地球を探すのは難しそうですね……」

　トランクスさんも難しそうな顔を浮かべると

「そうね……。やっぱり、神龍に頼んで帰してもらうのが一番確実でしょうね。どこの宇宙の地球から来たのか分からないんじゃ、どうしようもないもの」

　ブルマさんはお手上げだというふうに溜息を吐いた。　

　何だか、私たちのせいでもの凄く迷惑を掛けてると思うと、申し訳なくて仕方なかった。

　でも、一番の被害者は私たちなんだけど……。

　そう思っていると

「ピッコロが、四カ月待てばドラゴンボールが使えるようになるって言ってたからな。まぁ、それまで待つしかねぇな」　

　悟空さんが言った直後、隣りでパタンと図鑑を閉じる音がした。

　見ると、マコちゃんが項垂れるように図鑑の表紙を見つめてた。

　現実主義で合理的で、ファンタジーとか幽霊の類が嫌いなマコちゃんに、この現実が本当に受け入れられるのかな……。

　ちょっと心配になった私は

「マコちゃん……？」

　囁くように顔を覗き込むと、マコちゃんは背が高くて上だけ丸みのあるキノコみたいなビルや、ドーム型の建物のある周囲を見渡し始めた。

「マコちゃん？」

　ちゃんと受け入れられたのかなって不安に思い名前を呼ぶと、マコちゃんはテーブルに図鑑を静かに置き

「信じたくないけど……。ここが私たちの知ってる地球じゃないことは分かりました……」

　まるで「参りました」って言うみたいに、マコちゃんは頭を下げて、敗北感に滲んだ声を出した。