もしかして……その寂しそうな顔の理由の中に……俺が、含まれてたりするのか……？　

　もし、そうなら……。

　少しは気の利いたことを言って、別れた方がいいのか……？

　そんなことを考えて、何となく心拍数が上がってくるのを感じてると

「あーあ。トランクスぅ。あんたまで帰っちゃうなんてねー……」

　ママが寂しそうに口を尖らせた。

　そんなママに

「すみません……」

　お兄ちゃんは困ったように微笑むと

「いいのよ。仕方ないもの……。子供が産まれたばかりなんだもん。早く帰ってあげないとね……」

　寂しそうに続いたママの発言で、和やかだった雰囲気が一瞬消えた気がした。

　けど、すぐに

「まぁ？！　トランクスさん、お子さんがお出来になったんですか？！」

　ウイスさんの明るい声で、また雰囲気は戻ると

「え、ええ。そうなんです……」

　照れたように、お兄ちゃんは頭を掻いた。

「それはそれは、おめでとうございます！」

　ウイスさんの声に続いて、ヴァドスさんとビルスさんも

「まぁ。それはおめでとうございます」

「へぇ。そりゃ、めでたい話しじゃないか」

　祝福の言葉をお兄ちゃんに向けると

「ありがとうございます……！」

　恐縮するように、お兄ちゃんは頭を下げた。

「よかったわね、トランクス。ビルス様たちにも報告出来て」

　ママの微笑みに

「はい……！」

　って、恥かしそうに……でも、すごく嬉しそうな笑顔を浮かべるお兄ちゃんを、梨子と真琴の二人は、ポカンとした顔で見つめてた。