明日、梨子と真琴は、第六宇宙にある地球に帰ることになった。

　二人の送別会ってことで、夕食は二階のテラスで食べることになり、テラスには沢山の料理やデザートが並んだ。

　

「！　美味しい！」

「それはギョーザというんですよ、姉上」

「ギョーザ……。地球には本当に美味しい食べ物があるのね……。あの、ちょっと。あなた方の地球にも、このギョーザという食べ物はあるのかしら？」

　ヴァドスさんが、梨子と真琴を見ると、二人は不思議そうに

「はい……。あります」

　って頷いた。

「ふーん……。もっと地球という星を知る必要がありそうね」

　ギョーザを見つめ、呟くヴァドスさんに

「姉上。せっかくですし、お二人に、そちらの地球のことを教えてもらえばいいじゃありませんか」

　ウイスさんが提案すると

「ウイス！　余計なことを言うんじゃない！！」

　ビルスさんは鋭い視線をウイスさんに向けた。

「ホホホ。よろしいじゃありませんか。これでまた、美味しい物に出会う機会が増えそうですし。それに、シャンパ様との対決も面白くなるんじゃありませんか？」

　ウイスさんが楽しそうに微笑むと

「そうね……。第六宇宙の地球にしかない美味しい食べ物があるかもしれないし……。フフフ。ビルス様、次回の対決が楽しみですわね」

　ヴァドスさんもニヤリと微笑んだ。

　そんなヴァドスさんを見て

「グッ……！　第六宇宙の地球なんて復活させるんじゃなかったよ……」

　ビルスさんは顔を顰めると、一気にビールを喉へと流し込んだ。