「タイムマシンを使うのは、あまり感心出来ないんですがね……」

　青い顔が目を鋭くすると

「わざわざ報告に来てくれたんだから！　いいじゃない、少しくらい」

　ブルマさんは口を尖らせた。

「報告だと？」

　紫の猫が訝しむような視線をブルマさんに向けると

「なるほど。そうでしたか」

　高い声は納得したというふうに口の端を上げると

「界王神が上手くやってくれたようですね……。ふぅん。まぁ、今回は見逃して差し上げてもいいんじゃないですか？」

　紫の猫をチラリと見た。

「……仕方ない。今回は特別だぞ」

　紫の猫は睨むような視線をトランクスさんへと向けると

「ところで。僕、お腹が空いたんだけど」

　次にジロリとブルマさんを見た。

「あっ、ああ、そうね！丁度、お昼ご飯にするとこだったのよ　さ、みんな。レストランへ行きましょ」

　ブルマさんはそう言うと、珍客を連れて、家の中へと入って行った。

　

「今日は何を頂けるのか楽しみですね、ビルス様」

　ウイスさんという……人？　がニコニコと紫の猫に話しかけるのを後ろから見つめながら

　一体、何者なんだ……？

　ビルス「様」……ってことは、偉い人なのか？

　って言うか、めちゃ態度デカイし、そうなんだろうな……。

　またもや現れた、私たちの地球には絶対いないだろう未知の生物を訝しんでると

「うーん！　美味しそうな匂い！」

「ホントだ！　食欲が湧くねぇ」
　
　レストランから流れてくる匂いに、そのビルス様と呼ばれる猫？　は嬉しそうに鼻をヒクヒクと動かしながら、レストランの中へと入って行った。