神様がくれた時間①

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「それでは、弾かせて頂きます」

 お辞儀をしてから椅子に座ると、神様とポポさんから拍手が起こった。

 神様に拍手してもらえるなんて、何だか申し訳ない……!

 恐縮しつつ、鍵盤に指を置くと、私はバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」を弾き始めた。

 部屋へと向かう途中、何を弾こうかと迷ってる私に

「曲は梨子さんにお任せします」

 神様はそう言ってくれた。

 ショパンにベートーヴェン、モーツァルトにブラームス。

 大好きな音楽たちが頭の中で流れていく中で、選んだのはバッハのこの曲だった。

 バッハは「音楽の父」とも呼ばれてる、バロック音楽の代表的な作曲家。

 そして、たくさんの宗教音楽を作曲した人。

 神様に聴いてもらうんだもん。

 バッハがいい。そう思った。

 次もバッハの「平均律クラヴィーア曲集第一巻第一番ハ長調」そして、三曲目はパッヘルベルの「カノン」を続けて演奏した。

 本当に思うまま。

 頭に浮かんできた曲を弾いた。

 弾いてるうちにどんどんテンションが上がって、指は気持ち良く鍵盤の上を動いてた。

「カノン」を弾き終えたところで、指を止めると

「ありがとうございます、梨子さん! どの曲もとても素敵な曲ですね!聴き惚れてしまいました!」

「指の動き、とてもキレイ。それに、いい音だった」

 神様とポポさんが拍手と一緒に感想を言ってくれた。

 それがすごく嬉しくて、自然と口元が緩んじゃった。

 だって、私たちの地球の音楽が……別の地球の神様にも受け入れてもらえたんだって思ったから!
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