いや。もう納得したから、死んだってことでいいですけど……。　

　そう思いながら、明るい笑顔を見つめていると

「そうだ。おまえたちは死んではいない。それに、これは夢でも何でもない。現実だ」

　ピッコロという人は私たちを見据えると

「おまえたちは呼ばれたんだ」

　そう続けた。

　……呼ばれた？

　意味が分からずポカンとしていると

「そうか！　ドラゴンボールですね！！」

　トランクスというお兄さんが、合点がいったとばかりの声を上げた。

　その声に

「そうだ……。三人のうちの一人が神龍に願い、この二人を呼んだ。だが、この二人が現れた途端妙な二人組が現れ、神龍を呼んだ一人と共に消えてしまった……」

　眉間に深い皺を作り発せられた言葉に、空気がピリッとしたけど

「うーん……オメェたち普通の人間だよな？　何で呼ばれたんだ？」

　緊張感のない声にそう尋ねられ、私たちは互いに顔を見合わせた。

　そんなことを聞かれても分かる筈もなく、首を傾げると

「そっか……。でも、悪い奴等じゃなさそうだ！　な、そう思うだろ？」

　ニコリと笑って同意を求める声に　

「ええ。僕もそう思います」

　神様が同意するように頷いた。

　ニッと向けられた警戒心のない笑顔と、神様の言葉で、私たちが何やら不審者だと疑われてるらしいことが分かった。

　いやぁー……私らただの女子高生だし。

　って言うか、よっぽどそっちの方が怪しいだろ……！

　そう心の中で毒づいてると

「オイ！　ところでおまえたちのその背中のモノは何だ？」

　鋭い視線が私たちを見据えていた。