「……いいよ」

　そう言って、トランクス君は部屋へ入れてくれた。　



　トランクス君の部屋は青と白で統一された、広くてシンプルで、すっごくお洒落な部屋だった。

　わぁ……雑誌とかに載ってそう！

　興奮しながら、キョロキョロしてると

「そこ座って」

　トランクス君は、大きなテレビの前に置かれた白いリビングテーブルを勧めてくれた。

　ソファに座ると、座高が合わなくて勉強しにくそうだったから、床に敷いてある白いラグの上にペタンと座って

「あのね、この問題が解らなくて……」

　持って来た問題集を、早速開くと

「ああ……。これ」

　ブルーのソファに座ったトランクス君は、問題集を手に取って、眺め始めた。

　正面に座るトランクス君は、当然だけど、トランクスさんと同じ顔で、青い瞳が奇麗だった。

　でも、トランクス君はやっぱりどことなく幼さなくて

　トランクス君も、あと少ししたらトランクスさんみたいな大人の顔になるんだなぁ……。

　なんて思ってると

「これは……まず、この式のグラフを書いて……」

　トランクス君の解説が始まった。
　
　

「ありがとう、トランクス君！」

　苦手な数学の問題を何とか解くことが出来て、お礼を言うと

「別に……。それ……もう勉強したとこだし」

　返ってきた、ぶっきらぼうな声に

「こっちの学校の方が進んでるんだね！　あ、でも、マコちゃんとも違うし、カリキュラム違ってて当然だよね」

　納得してると

「……そうなんじゃない」

　って言う顔は、いつもの涼しい顔だった。