私は自分に言い聞かすように　

　その為に、剣道してきたんだろ？

　と、問いかけてた。



「気について教えて欲しい」

　そう言ってトランクスさんに頭を下げたのは、ブルマさんからトランクスさんの話しを聞いた、翌日のことだった。

　はじめは戸惑っていたトランクスさんだったが、剣の腕を上げる為に「気」について知りたい。と食い下がると、快く引き受けてくれた。

　二日間の講義が始まり「気」とは、体内エネルギーや精神力を指すということ、相手の居場所を探ったり、存在を消したり、様々な形に変化させて闘うことが出来ること。

　そして、戦闘では「気」の大きさをコントロールすることが重要になるということを学んだ。

「人によって、気の使い方は色々あるんだ。例えば、神様が[#dn3#]ちゃんの腕の怪我を治しただろ？　あれも気の能力の一種だよ」

「へぇ……！」

「ただ、治癒の能力がある人は少ないかもしれない。俺が知ってるのは神様と、もう一人くらいかな」

「じゃあ、気を扱える人は、ほとんど攻撃……気功波に使うんですね」

「そうだね。俺たちは、弱っている相手に気を分けたりすることは出来るんだけど……」

「怪我治したりする力は、特殊なんですね。まぁ、確かに怪我治す力って、神様って感じしますもんね」

　納得してると、トランクスさんは同意するように笑顔を浮かべた。

　トランクスさんの話しは解りやすかった。

　それに、話せば話す程、トランクスさんは爽やかで優しく、人間が出来ていた。

　梨子がトランクスさんに惚れるのも、大いに納得した。