そして、お姫様抱っこをされているマコちゃんは、突然のことに目を丸くしてた。

　そんなマコちゃんがかなりレアで、吹き出しそうになるのを我慢していると

「よぉ！」

　と、また突然人が現れて、私も目を丸くすることになった。

　えっ？！　今、急に現れたよね？！

　どういうこと……？！

　ア然としていると

「フン！　残念だったなカカロット。デカイ気の奴はおらんぞ。いたのはそいつ等だけだ」

　面白くないと言わんばかりの目で、おじさんに見据えられた。

　……何……私たちがここにいたのマズかった？

　そう思ってたじろいでると

「そうみてぇだな……」

　突然現れた男の人は、辺りを見回すと

「ん？　オメェ、怪我してるじゃねぇか！」

　青い髪のお兄さんに抱えられてるマコちゃんに気が付き、近付いて行った。

「あー、結構深そうだなぁ……。仙豆があったらよかったんだけど、今ねぇんだよなぁ……」

　男の人は腕の怪我を見るなり、考えるようにそう言うと

「あ、そうだ！　掴まれトランクス！　ほら、ベジータも！　それに、オメェもだ」

　ニッと笑顔を向けられ、訳が分からず呆然としている私に

「こいつオメェの知り合いだろ？　怪我治してやるからついて来い」

　そう言われ、私は訳が分からないまま、とりあえずスマホをポケットへ滑り込ませるとマコちゃんの鞄を拾い上げ、言われるままにその人の腕を掴んだ。

　そして　

「よし！　じゃ、行くゾ！」

　そう声がした後には、目の前に広がっていた砂漠はなくなってた。