でも、今回は大丈夫でしょ。

　だって、真琴ちゃん本人にその気がないんだから。

　他人ごと……いや、それ以上に、真琴ちゃんは自分に目覚めた「神の力」に興味が無いみたいだった。

　それより、真琴ちゃんの隣りに座る梨子ちゃんの方が、興味津々って感じで、今までの話しを聞いてた。

　まぁ、不思議な話しやモノが大好きな梨子ちゃんにしてみれば「神の力」なんていうモノは、ものスゴイ興奮ワードなんでしょうね。

　もし「神の力」をこの子が手に入れてたら、孫君と喜んで修行なんか始めちゃいそうだから、ホント危ないところだったわ……。

　孫君と同じように目を輝かせてる梨子ちゃんを見て、密かに安堵してると

「あの！　神の力って、ポメ姫が持っていた、治癒や予知が出来る力のことですか？！」

　梨子ちゃんが突然挙手して、ウイスさんとビルス様に質問した。

　その質問に、ビルス様とウイスさんは一瞬目を見開いてから　　

「そうですねぇ……。ポメ姫という方が持っていた力が真琴さんにも継承されているはずですから、その能力もあると思いますよ」

　ウイスさんが薄く笑みを浮かべると、梨子ちゃんはパァと表情を輝かせ

「スゴイ！　スゴイね、マコちゃん！！　ホントに神様みたい！！」

　って、大興奮。って感じの声をあげた。

　そんな興奮してる梨子ちゃんとは対照的に、真琴ちゃんは無言でうんざりした表情を梨子ちゃんへと向けると