仲間たちと一通り挨拶を終えたところで

「あ……あのさ、トランクス」

　クリリンさんが、躊躇うように話し掛けてきた。

「はい。何ですか？」

「あー……あの、話しておかなきゃならないことがあってだな……」

「話し、ですか？」

「お、おぉ……」

　困ったように、視線を逸らすクリリンさんに

「トランクスはきっと驚くと思うからさ、心して聞いてやってくれよ」

　ヤムチャさんが同情するような、面白がるような……。そんな目をクリリンさんに向けた。

「何でしょう？」

　そんな二人を不思議に思い尋ねると

「あ、あの。実は、だな……。俺、結婚したんだよ。でー……その……相手、なんだけど……」

　言いにくそうに、クリリンさんが視線を彷徨わせていると

「へぇ、トランクスが二人いるってのは、ホントだったんだねぇ」

　聞き覚えのある声がした。

　振り向くとそこには――。

　口角を上げ、不敵な笑みを浮かべるよく知った顔があった。

「じゅ、１８号！！」

　クリリンさんの気まずそうな声の後に

「久しぶりだねぇ。で？　あんたも未来の世界の私を殺ったのかい？」

　１８号がにんまりと口角を上げると

「ええ。倒しましたよ」

　俺はハッキリとそう答えた。
　
「ふーん……。あんたの世界も平和になって良かったじゃないか」

　おもしろそうに微笑む１８号は

「でも、こうして私に会うと、腹が立つんじゃないのかい？」

　挑発するように尋ねる１８号に、俺は真っ直ぐ視線を向けると

「……何とも思わない。そう言えば、嘘になります」

　グッと拳を握り締め