「同じ俺だからね」

　苦笑いを浮かべると

「……まぁ、そうだけど」

　と、抑揚のない声が返ってきた。

　初めて会った時は、まだ赤ん坊だったトランクス。

　まさかこんなふうに、成長したトランクスと話しをする日がくるとは思いもせず、不思議な気持ちになった。

　感慨深い思いで、背丈も変わらないもう一人の自分に

「トランクスは父さんと修行はしないのかい？」

　そう尋ねると

「まぁ……平和だし。高校生になって色々忙しいから、そんな時間無いんだよね」

　トランクスは勘弁してくれと言うふうに、溜め息混じりに答えた。

　そんなトランクスに

「じゃあ、悟天君と組み手をすることもないのかい？」

　続けて尋ねると

「えっ？　お兄ちゃん悟天のこと知ってるの？！」

　青い目が見開かれた。

「ああ、知ってるよ」

「それって、タイムパトロールってやつだから？」

「まぁね」

「へぇ……。じゃあ、色々知ってるんだ」

「ああ。トランクスが悟天君とフュージョンして、魔人ブウと戦ったことも知ってる」

「うわっ、それも知ってるんだ！」

「この世界には仕事で何度か関わったからね」

「へぇ……。じゃあ、これから起こることも知ってるの？！」

　期待するように尋ねてきたトランクスに

「残念だけど、この世界の未来とは関わったことがないんだ」

　苦笑いで返すと

「何だ……。じゃあ、あの二人がどうなるか知らないんだ」

　つまらなそうな声がした。

「あの二人って……真琴さんと梨子さんかい？」

「うん……。あの二人……無事に帰れるのかな？」