『いいわね！　トワとミラから真琴ちゃんを守るのよ！！』

　と言う時の界王神様の指示で、俺は父さんや悟空さん、それに他の仲間たちも生きている、この並行世界に留まることになった。

　人造人間たちから地球を守るために、俺が介入したことにより出来てしまったもう一つの世界。

　その世界に、俺がまた介入していいのだろうか……？

　そんな複雑な思いを抱える一方で、また、この世界で過ごせることを嬉しくも思っていた。

　いつも「終わりと始まりの書」を通して見ていたこの世界。

　もう二度と会うことはないと思っていた父さんや母さんの住む世界で、また過ごせることがとても嬉しかった。

　そして、この世界の母さんも、俺がこの世界に留まることを歓迎してくれ

「一体、何人トランクスがいやがるんだ……！」

　顔を顰める父さんも

「何だよ。前に来てたトランクスが未来に帰っちまって、オメェ寂しそうにしてたからいいじゃねーか」

　ニヤニヤと笑顔を浮かべる悟空さんに

「う、うるさい！」

　と、バツ悪そうに怒鳴りながら、俺が留まることを歓迎してくれたようだった。



　俺からすれば、およそ二年。

　しかし、俺が未来に帰ってから十六年経っているこの世界は、当然かもしれないが随分変化していた。

　その中で特に大きく変化していたもの……。

　それは、父さんだった。

　魔人ブウとの戦いを経て、心境の変化があったことは「終わりと始まりの書」を見て知ってはいたが、むかしの一匹狼で自己中心的な父さんは、だいぶん影を潜めて見えた。