「すみません……。ご心配おかけしたみたいで……」

　居候してた奴が突然いなくなり、かなり迷惑をかけただろうことが想像出来て、申し訳ない気持ちで頭を下げると

「ホントよ！　すっごく心配したんだから！　でも、本当に無事でよかったわ」

　私に気を遣わせないように、文句を言いつつ、にこりと笑うブルマさんに続いて

「本当によかったですね。起きて来られてホッとしましたよ」

　ウイスさんは、優雅にティーカップを持ち上げた。

　……てか、この人たちまだいたのか……。

　呆れながら、紫猫とお付きの二人に目を向けてると

「そこにいるトランクスがね、真琴ちゃんとコッカーさんを助けてくれたのよ」

　ブルマさんはそう言うと、斜め後ろの席に座る見知った二つの顔を振り返った。

　この人、コッカーっていうのか……。

　ボサボサだった髭を整え、白いローブ姿で姿勢よく座るその人は、何か言いたげな顔を浮かべていた。

　そして、その隣りにはファー付きの黒いコートを着て、背中に剣を背負ったトランクスさんが、じっと私を見ていた。

　……ん？

　何だろ……？

　何か、違う……？

　そんなトランクスさんに、少し違和感を感じてると

「お？　気付いたか？」

　悟空さんが楽しそうな顔を向けてきた。

　気付いた……？

　何に？

　怪訝な顔で悟空さんを見ると

「フフフ。実はこのトランクス、このあいだまでここに居たトランクスとは違うトランクスなのよ！」

　楽しそうな表情を浮かべるブルマさんの、言ってる意味がイマイチ分からず、私はポカンとしてしまった。