ブルマさんはキッ！　とべジータさんを睨み、ウイスさんは冷たい視線をべジータさんへ送った。

　そんな二人の視線に

「だから、それはないと言ってるんだ」

　否定するベジータさんだったけど「死」っていう言葉は、私を十分に動揺させた。

　まさか……。

　そんなことないよね……。

　心の中で否定したけど、ふと、この地球に来た時、マコちゃんが腕に怪我をしてたことを思い出した。

　スッと背中が寒くなって、一人体を強張らせてると

「それにしても、突然いなくなるなんてよ……。普通じゃないよな……」

　小柄なおじさん……クリリンさんの声がして

「ああ。自ら消えたとも考えられん。恐らく……何者かに攫われたんだ。普通の人間じゃない、何者かにな……」

　ピッコロさんが冷静な声でそう言った。

　えっ……？

　攫う……？！

　思いもしない言葉に、顔を顰めると

「攫うって。何のためにだよ。あの子、普通の子だろ？」

　ブルマさん、悟空さんと一番古い仲だっていうヤムチャさんが、眉を寄せ笑った。

　そうだよ……。

　マコちゃんは普通の子だよ！　何で攫われたりなんか……！

　心の中でヤムチャさんに同意してると

「……君たち、ドラゴンボールでこの地球に呼ばれたって言ってたよね？」

　ビルス様がジロリと鋭い目を私に向けた。

　その冷たく光る目に「は、はい」って答えると

「その、君たちを呼んだのは誰だい？」

　ビルス様が更に目を冷たく光らせると

「あー……そういや、そうだな」

　忘れてたとばかりに、悟空さんが声をあげた。