「それにしても、ベジータのヤツめちゃくちゃだな」

　今朝の出来事を悟空さんに話すと、さすがの悟空さんも、唖然とした顔をしていた。

「……トランクスさんが傍にいたから、そんなことしてきたんでしょうけど」

「まぁな……。でも、アイツなりに協力はしてくれようとしてるってわけだ」

　ベジータさんの行動に、納得する悟空さんに　　　

「協力？」

　眉間に皺を寄せると

「ああ。ベジータのヤツ、ああ見えてオラより指導者っちゅーか……人を育てるのに向いてんだ」

　そんな答えが返ってきた。

「えっ……？！　そうなんですか？」

　意外な答えに顔を歪ませると

「むかし、超サイヤ人を知らねぇ第六宇宙のサイヤ人を、超サイヤ人に変身させてやったことがあったんだよ」

　その時のことを思い出してるんだろう、悟空さんは楽しそうな顔を浮かべた。　

「第六宇宙って……私たちの地球がある宇宙ですよね？　へぇ……サイヤ人もいるんだ」

「ああ。第六宇宙のサイヤ人はいいヤツ等みたいで、滅んでねぇんだ。その第六宇宙のサイヤ人のキャベってヤツを、ベジータは超サイヤ人に変身させてやったんだ」

「そうなんですか」

「超サイヤ人になるには「怒り」が必要なんだ。ベジータはキャベを上手く怒らせて、超サイヤ人に変身させた」

　それを聞いて

「……ん？　じゃあ、さっき私に気功波撃ってきたのって……」

　ハッとしてると

「ベジータは真琴の力を引き出そうとしたんだと思う」

　悟空さんは、私にニッと笑顔を向けた。

　はぁ？！

　何だ、その力技！？

　唖然としてると