「それでね、マコちゃんてば凄く機嫌が悪いの！」

　梨子が話したかった話しっていうのは、今日の朝、パパが真琴に向けて気功波を撃ったって話しだった。

　傍にいたお兄ちゃんが気功波を弾き飛ばし、真琴は何とか事なきを得たらしいけど、何も出来なかったことが、真琴は悔しかったらしい。

　まぁ、傍にお兄ちゃんがいたから、そんなことしたんだろうけどさ……。パパってば無茶なことするよな……。

　また、トワとミラとかいう奴等に攫われないように、毎日悟空おじさんと「神の気」を引き出す稽古をしてる真琴に、気功波を撃つなんて……。

　顔を引き攣らせながら、パパの撃った気功波を、どうすることも出来なかった真琴に同情してると

「マコちゃんて、淡々としてクールに見えるけど、実はすっごく負けず嫌いなんだよね。まぁ、剣道やってるから、それって当然かもしれないけど……。だから、今日のことで、更にやる気になったみたい」

　ソファに座る梨子は、そう言うと、抱えたブルーのクッションをギュッと抱きしめた。

　言われてみれば、夕食の時、レストランで見掛けた真琴は、いつも以上にギラついた顔で夕食を食べてたな……。

　納得してると、ふと、むかし第六宇宙を相手に、武道会をしたの時のことを思い出した。

　あの時、パパは第六宇宙のサイヤ人の人をわざと怒らせて、超サイヤ人に変身させてたっけ……。

　……。

　！　まさか、今日真琴にしたことも、同じってことはないよな？！