何が起こったのか分からず、ただ茫然と立ち尽くしてると

「大丈夫ですか、真琴さん？！」

　トランクスさんの慌てた声で、ハッと我に返った。

　あれ？

　さっきの光の弾は……？

　一瞬の間に、何が起きたのか分からず、何故か目の前にあるトランクスさんの背中に

「あ、はい。大丈夫です……」　

　そう答えると、後ろを振り返ったトランクスさんは、安心した顔をしてから

「父さん！　一体何のつもりですか？！」

　正面上空に向かって、そう叫んだ。

　その叫ぶ声につられて、私も正面上空を見上げると、トランクスさんの肩越しに、青い髪をしたベジータさんが、腕組みしながら浮いていた。

「あの程度の攻撃も、自分で防げんとはな」

　ベジータさんは、不機嫌そうに私を見下ろしながら

「一体何を学んでやがる」

　吐き捨てるようにそう言って、私を睨んだ。

　……。

　は？

　何だ、このオヤジ……？！

　カチンとくるその言い方に、イラッとして、上空のベジータさんを睨むと　

「神の力を持ってるらしいが、満足に使いこなせんなら、宝の持ち腐れだな」

　表情を変えることなく、青く光る綺麗な目で、私を見据え

「もう「神の気」を引き出す修行など止めた方がいいんじゃないのか？　ただの時間の無駄だ」

　冷たく言い放った。

　うわ……。

　シンプルにウザっ……！

　偉そうな態度で、宙に浮かぶベジータさんに顔を歪ませてると、とどめだと言わんばかりに

「おまえは、そのおもちゃの剣を振り回す修行だけしとくんだな」

　馬鹿にしたように、鼻で笑った。