トランクスさん、気を悪くしたかな……。

　何やってんだ、私……。

　配慮のない発言をしたことに、自己嫌悪に陥ってると

「気にしないで下さい」

　トランクスさんは、眉を下げ微笑んでた。

「いや……。本当にすみません……」

「いいですよ。真琴さんが気にされることじゃありません」

「いや、でも……」

「俺のいた未来の世界は、かなり復興が進んで、西の都も賑わいを取り戻し始めました。生き残った人たちもいますし、これから女の人の知り合いも増えてくると思います」

　私に気を遣わせないようになのか、トランクスさんは珍しく、冗談なのか本気なのか分からない発言をした。

　へぇ。この人、こんなこと言うんだ……！

　いつも真面目で、優等生的な発言しか聞いたことなかったから「クソ真面目な人だな」って思ってたんだけど、そうでもないのかもしれないな……。

　これまで見たことのなかったトランクスさんを垣間見て、トランクスさんの顔をじっと窺ってると、ゾワッと肌が粟立つのを感じた。

　殺気……とも違う、だけど攻撃的な気を感じて、その気のする方を向くと、その瞬間、空気を裂くような音を立てて、光の弾がこっちに向かって飛んできた。

　っ！？

　ヤバイ――！！

　そう思った時には、光の弾はもう私の目の前に迫っていて、声を出すことも、身体を動かすことも出来なかった。

　ただ、迫ってくる光の弾をじっと見てると

「危ない！！」

　トランクスさんの叫ぶ声がして、それと同時に、バヒュン！！　ていう、弾かれたような音がした。

　え？！

　な、何！？

　どうなった？！！