「そうですね……。あ。でも、もし使えるようになったら、今度は水じゃなくて、気功波撃ちますからね」

　そう言ってトランクスさんを見ると、その顔はピシッ！　って音がしそうなくらい引き攣ってた。

　ホント、この人分かりやすい人だな。

　冷ややかを装った視線から、呆れた視線をトランクスさんに向けると

「あ、あの！　昨日のことなんですが……！　その……アレは、お風呂を覗こうとしてたんじゃなくてですね……！　梨子さんの歌を聴いてただけで……！」

　すっごく狼狽えながら、トランクスさんは言い訳を始めた。

　こんなにしどろもどろになってる人、久し振りに見たな……。

　可笑しくて、顔が緩みそうになるのを我慢してると

「だ、だから、誤解なんです！　俺もトランクスもそんなつもりで、あそこに居たわけじゃ……！」

　表情を動かさない私を見て焦ったのか、トランクスさんは早口で、自分たちの無実を訴えた。　　

　このトランクスさんて、前に居たトランクスさんとも、トランクスとも違う、可笑しなリアクションするよね。

　顔を赤くして、必死に誤解を解こうとしてるイケメンに、わざと軽蔑の視線を送ってから、私は、ふっ！　って、笑いを漏らした。

　そんな私を、驚いたよう見つめるトランクスさんに

「いいです、いいです。分かってますって！　トランクスさんが、そんなことするなんて思ってないですから」

　冗談ですよ！

　って感じでケタケタと笑うと、トランクスさんはポカンとした顔で、こっちを見てた。

　気が抜けたのか、間抜けたような表情を浮かべるトランクスさんに