というポメ姫の言葉を思い出し、私は思い止まった。

　私は、惑星ドギーの復興を民たちに託すと、姫の力を受け継ぐ人間を探す旅へと出た。

　ドラゴンボールの話しを耳にしたのは、その旅の中でだった。　

　惑星ドギーを出て四十年余り。　

　やっと、姫の力を受け継ぐ人間を見つけだすことが出来る――！　　

　私は藁にも縋る思いで、ドラゴンボールを求め、この地球にやって来た。

　地球を初めて見た時、惑星ドギーとよく似ていて大変驚いた。

　惑星ドギーも、水と、豊かな自然に恵まれた星だったからだ。

　そのような星で、ポメ姫の生まれ変わりである人間と巡り合えるかもしれない……！

　そう思うと、年甲斐もなく胸が高鳴った。

　私は地球に着くと、早速ドラゴンボールを探した。

　しかし、ほとんどの地球人がドラゴンボールの存在を知らず、ドラゴンボールの手掛かりは全く得られなかった。

　やはり、ただの噂に過ぎなかったのだろうか……。

　途方に暮れ、地球を離れようかと考えていた時だった。

　神の……いや、きっとポメ姫様の加護だろう……。

　ドラゴンボールの存在を知る地球人たちと出会ったのだ！

　私は彼らに自分の身の上を話し、ドラゴンボールのことを尋ねた。
　
　すると、彼らはドラゴンボールのことを詳しく教えてくれた。

　そして、ドラゴンボールの在処を示すという「ドラゴンレーダー」という、大変貴重な物を私にくれたのだ。

　私は神に……姫に感謝すると同時に、地球人の優しさに感服した。

　おかげで、私は一年程かけてドラゴンボールを探しだし、手に入れることが出来たのだ。