こっちのトランクスは、ビクリとしながらそう答え、未来から来たトランクスの方は

「さぁ……。どうでしょう？」

　って、普通に分からないっていうような笑顔を浮かべた。

　さっき、真琴ちゃんから説明された「メイド喫茶」のことを、未来から来た我が子は感心しながら聞いてたけど、多分……いや、絶対ちゃんと伝わってないし、理解してない。

　だって、説明するのが面倒だったのか、真琴ちゃんたら、だいぶん省いて説明してたんだもの。

　肝心な、メイドに扮した店員の女の子たちが着る制服や、店のサービスの説明をされてないから、これじゃ、トランクスはただのカフェだとしか思わないじゃない！

　それじゃ面白くない！

　制服は無理だけど、お客を「ご主人様」や「お嬢様」って呼ぶことくらいは教えないと！

　そう思った私は

「ねぇ、梨子ちゃん。メイド喫茶気分を味わってみたいから、ちょっとやってみてくれない？」

　ニヤリと心の中で笑いながら、提案してみた。

「えっ、いまですか？！」

　突然の提案に驚いた梨子ちゃんだったけど、すぐに

「いいですよ！　ちょっと楽しそう」

　にこにこと笑顔を見せると

「お嬢様、お待たせいたしました、コーヒーでございます」

　早速、そう言って、私の前にコーヒーを置いてくれた。

　……うーん。

　私がお嬢様なのは、当然なのよね。

　そうじゃなくて、やっぱり「ご主人様」よ「ご主人様」！

　そう思ってると

「お待たせいたしました、ご主人様。コーヒーでございます」