破壊神様は、どうやらこの地球という星が大層お気に入りのようで、今日もまた、お付きのウイス様と共にお越しになられている。

　その目的はどうやら「料理」のようで、今日もまた、この地球の料理に加え、この星とは双子のような関係にある、梨子さんたちの地球の料理を食されていた。

「うーん。やっぱり、地球の料理は美味しいねぇ」

「ええ！　このお寿司も、ローストビーフも絶品です！」

「それに、このチヂミとかいう料理もなかなかイケるよ」

「梨子さんが作られるお料理は間違いありませんからねぇ。梨子さん、デートから帰られたばかりなのに、お料理を作って頂いてすみません」

　ニコニコとした顔で、梨子さんを気遣うウイスさんに

「えっ？！　あ、いえ……大丈夫です……！」

　チヂミという料理を配っていた梨子さんは、慌てたように首を振り、夕食を食べるトランクスさんは、顔を赤く染めている。

　初々しい反応を見せる二人のようすを眺めながら、私もこの地球の夕食を堪能していると、ふと、難しい顔で夕食を口へと運んでいる、真琴さんの姿が目に入った。

　……何か悩まれているのだろうか？

　眉間に薄っすら皺を寄せる顔をじっと見つめていると

「あの、コッカ―さんもよかったら食べて下さい！」

　チヂミという料理を配っていた梨子さんが、私の前へ料理がのった皿を置いた。

「ありがとうございます」

　私は真琴さんのようすを気にしながらも、食欲をそそる香気を放つ料理を、口へと運んだ。