ワン・デイ④
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「私は特にないですけど……。トランクスさんはどうですか? 行きたいお店とかありませんか?」
逆にそう聞かれ、返事に困った。
これまで「買い物」というものを経験したことがない。
これまでしてきたのは「買い物」ではなく「買い出し」だった。
人造人間によって破壊された世界で、食料や生活用品、そしてタイムマシンを造るためのパーツ。
それらを求めて、西の都だけでなく世界中へ「買い出し」に出掛けた。
いつ、人造人間に出くわすか分からない危険を冒して……。
人造人間を倒した後は、街の復興やカプセルコーポレーションの立て直し、来るセルとの戦いに向けての修行などで「買い物」を「楽しむ」という余裕はなかった。
改めて「平和な世界」での「普通」を知らない自分を痛感し、言葉を濁しながら
「いえ……。俺も特に……」
と苦笑いで答えると、梨子さんは少し間を空けてから「そうですか……」と呟いた。
二人でエレベーターホールに並び、エレベータの位置を示す数字が下から段々と上がってくるのを眺めながら
ああ。せっかく、梨子さんと二人きりで出掛けることが出来たのに……。
貴重なこの時間が、とうとう終わってしまうことを惜しく思っていると
「あの……。もう少し街を見たいんですけど、いいですか?」
窺うように、上目遣いでそう聞いてきた梨子さんに、俺の胸はドクン! と大きく高鳴った。
彼女からのありがたいお願いに
「え、ええ、もちろん! 構いませんよ!」
声のトーンが、ワントーン上がった。
逆にそう聞かれ、返事に困った。
これまで「買い物」というものを経験したことがない。
これまでしてきたのは「買い物」ではなく「買い出し」だった。
人造人間によって破壊された世界で、食料や生活用品、そしてタイムマシンを造るためのパーツ。
それらを求めて、西の都だけでなく世界中へ「買い出し」に出掛けた。
いつ、人造人間に出くわすか分からない危険を冒して……。
人造人間を倒した後は、街の復興やカプセルコーポレーションの立て直し、来るセルとの戦いに向けての修行などで「買い物」を「楽しむ」という余裕はなかった。
改めて「平和な世界」での「普通」を知らない自分を痛感し、言葉を濁しながら
「いえ……。俺も特に……」
と苦笑いで答えると、梨子さんは少し間を空けてから「そうですか……」と呟いた。
二人でエレベーターホールに並び、エレベータの位置を示す数字が下から段々と上がってくるのを眺めながら
ああ。せっかく、梨子さんと二人きりで出掛けることが出来たのに……。
貴重なこの時間が、とうとう終わってしまうことを惜しく思っていると
「あの……。もう少し街を見たいんですけど、いいですか?」
窺うように、上目遣いでそう聞いてきた梨子さんに、俺の胸はドクン! と大きく高鳴った。
彼女からのありがたいお願いに
「え、ええ、もちろん! 構いませんよ!」
声のトーンが、ワントーン上がった。