動揺したことを反省しながら、これ以上余計な反応はしないように！

　そう自分に言い聞かせて

「そう言ってもらえて安心しました。無理言って連れて来てもらってるし、悪いなって思ってたので」　

　そう言って話題をズラすと

「そ、そんな……悪いだなんて！　この世界の西の都の街を見てみたいとちょうど思っていたので、来られてよかったです」

　トランクスさんはいつも通りの表情で、そう言ってくれた。

　そんなトランクスさんの顔にホッとしながら

　そうそう……！

　いつも通り。

　いつも、トランクスさんと話してる時みたいに普通に、普通に。

　言い聞かせるように、心の中で大きく頷くと

「ギターの売り場はあっちみたいですね。弦もそこにあると思うので、行っていいですか？」

　私は店を入って左奥にある、壁いっぱいにギターが掛けられた場所を指差した。



　色々なメーカーの弦が並んだ売り場を、私は「うーん……」て、唸るように見つめてた。

　当たり前だけど、この地球には、やっぱりこの地球のメーカーの弦が並んでて、私には全く馴染みのないメーカーばかりだった。

　ただ、弦の仕様っていうのかな？

　太さや素材は、私たちの地球と同じでホッとした。

　もし、全然違ってたらどうしようかと思っちゃった。

　ギターは、ゲージって言われる弦の太さや、素材によって音が変わるから。

　アコギの場合、一番細いエキスラライトからカスタムライト、ライト、そして一番太いミディアムライトの四種類のゲージがある。

　ゲージが細いと繊細な音になるし、太いと張りのある力強い音になる。