「そうですね。でも、最近は隊員が増えたので、仕事の負担は減ってきましたけど」

　大丈夫だというのをアピールするように、微笑んで答えると

「そうなんですね！　じゃあ、お休みが増えるといいですね！」

　明るい声でそう言う梨子さんに「ええ」と、答えると

「そしたら、お休みの日に地球に帰れますよね？　ブルマさん、きっと喜びますよ！」

　梨子さんの嬉しそうな声に、ハッとした。

　……母さんが、喜ぶ。

　そう言えば、タイムパトロールになってから、あまり地球を……母さんのことを気に掛けていなかった気がした。

　母さんはあんな性格だし、一人でも大丈夫だろうなんて勝手に思い込み、連絡だけで済ませていた。

　もしかしたら、母さんに寂しい思いをさせているのだろうか……。

　男勝りな母親のことを思い出しながら、母さんのことは考えず、自分の任務のことばかりに一生懸命になっていたことを反省していると

「未来のブルマさんにも会ってみたいなー」

　助手席から、思い浮かべるような声がした。

　その声に

「この世界の母さんと変わりませんよ」

　小さく笑って答えると

「じゃあ、未来のブルマさんとも仲良くなれそう」

　この世界の母さんを思い出しているのだろう、梨子さんの楽しそうに微笑む顔が、横目に見えた。

　そんな梨子さんに

「きっと仲良くなれますよ。俺も、
母さんに梨子さんを会わせたいな」

　もし、彼女を未来の世界に連れていけたら……。

　そんな有り得ないことを考えていると、目的の店が見えてきた。