24年目のキス③
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部屋に戻ると、後ろめたさから解放され、ホッとしてベッドに座り込んだ。
それと同時に
はぁ……。
と、心の底から深い溜息が出る。
梨子さんに会えなかったことを残念に思いながらも、どこかで安心している自分がいる。
しかし、昨夜自分がしでかしたことは、謝らなければいけない。
それで許されるとは思わないが、そうするしかない。
ふと視線を移すと、ベッドの傍に立て掛けていたギターケースが目に入った。
あんなことをしたせいで、梨子さんもギターどころではなかったんだろう。
返しに行かなくちゃな……。
そう思いながらギターケースを開けて、ギターを手に取った。
ベッドに座り、梨子さんに教えてもらった通りギターを構えると、すぐ隣りからした甘い香りや、ギターの弦を押さえる俺の指に触れる、彼女の指の温かさ。
そして、唇に触れた何とも言えない柔らかな感触が鮮明に思い出され、顔が熱くなった。
思えば、生れてはじめてのキスだった。
唇が一瞬重なっただけで、まるで薬でも盛られたように、あんなに心地良い気分になるとは思いもしなかった。
それは、相手が恋しくてたまらない梨子さんだったからに違いないのだが、梨子さんからしてみれば、俺からのキスなど、悲しいかなただの毒でしかなかったかもしれない。
梨子さんはどうだったんだろうか……。
もし、初めてなのだとしたら……!
罪悪感が込み上げてくると、俺はギターケースを掴み、そのまま部屋を飛び出していた。
それと同時に
はぁ……。
と、心の底から深い溜息が出る。
梨子さんに会えなかったことを残念に思いながらも、どこかで安心している自分がいる。
しかし、昨夜自分がしでかしたことは、謝らなければいけない。
それで許されるとは思わないが、そうするしかない。
ふと視線を移すと、ベッドの傍に立て掛けていたギターケースが目に入った。
あんなことをしたせいで、梨子さんもギターどころではなかったんだろう。
返しに行かなくちゃな……。
そう思いながらギターケースを開けて、ギターを手に取った。
ベッドに座り、梨子さんに教えてもらった通りギターを構えると、すぐ隣りからした甘い香りや、ギターの弦を押さえる俺の指に触れる、彼女の指の温かさ。
そして、唇に触れた何とも言えない柔らかな感触が鮮明に思い出され、顔が熱くなった。
思えば、生れてはじめてのキスだった。
唇が一瞬重なっただけで、まるで薬でも盛られたように、あんなに心地良い気分になるとは思いもしなかった。
それは、相手が恋しくてたまらない梨子さんだったからに違いないのだが、梨子さんからしてみれば、俺からのキスなど、悲しいかなただの毒でしかなかったかもしれない。
梨子さんはどうだったんだろうか……。
もし、初めてなのだとしたら……!
罪悪感が込み上げてくると、俺はギターケースを掴み、そのまま部屋を飛び出していた。