まったく、世話が焼けるわねぇ。

　トランクスと別れた後、顔を顰めながら、何とか梨子ちゃんがまだこの地球にいるっていう選択をしてくれないか考えた。

　トランクスのこともあるけど、私自身梨子ちゃんとこのまま会えなくなるのがイヤだった。

　だって、三ヵ月以上一緒に暮らしてきたのよ？

　情は湧くし、何たって娘が出来たみたいで嬉しかったんだもの！

　第六宇宙の地球に帰るのはいいとして、またこの地球と自由に行き来出来るように出来ないかしら？

　ふと、そんな考えが浮かぶと

「そうだわ！　それが出来るなら何の問題もないじゃない！」

　私は回れ右をすると、あの二人がいるだろうリビングへと向かった。



「第六宇宙と行き来出来ないか？　ですか……」

「そう！　それが出来れば梨子ちゃんたちが第六宇宙の地球に帰った後も、いつでも会えるでしょ！」　
　　
　これが一番の解決策だと思って、ビルス様とウイスさんに縋ると

「そんなこと出来るわけないだろ」

　ビルス様に苦々しい顔で一蹴された。

　駄目元で聞いてみたけど、やっぱり駄目か……。

　自分たちは行き来してるくせに、本当ケチよね！

　心の中で悪態をついてると

「いつでも。というのは無理かもしれませんが、出来るかもしれませんよ。実際この地球に来てるわけですから」

　ウイスさんが薄っすらと微笑んだ。

　その面白そうに微笑む顔に、私が「あっ」って思わず声をあげると

「余計なことを言うな、ウイス！」

　って、ビルス様は恨めしそうにウイスさんを睨みつけた。