ウイスさんとコッカーさんを包んだ青い光は、凄い勢いで空へ向かって飛んで行った。

　その時起こった突風で身体を煽られて、ふらつきながら二人が飛んで行った空を見上げてると、誰かがそっと私の肩を支えてくれた。

　振り返ると、そこには優しく微笑むトランクスさんの顔があって、私は少し照れながら「ありがとうございます」ってお礼を言うと、もう一度二人が消えて行った空を見上げた。

　青く広がる空を見上げてると、コッカーさんが惑星ドギーの人たちと再会してる場面が思い浮かんできた。

　その場面は私の勝手な想像だけど、思い浮かべるだけでスゴく感動して、ほっぺの辺りを緩ませてると

「何ニヤけてんの？　気持ち悪い」

　マコちゃんが、怪訝そうに私の顔を見つめてきた。

「えへへ。コッカーさん嬉しいだろうなーと思って。だって、四十年ぶりだよ！？　長い間会ってなかった人たちと会えるんだもん！　再会のシーンを想像したら、ニヤけちゃって！」

　胸を弾ませながら言うと

「あんた、相変わらずの想像力だね」

　マコちゃんが呆れたように、顔をしかめた。

「マコちゃんだって、久しぶりに家族に会えたら嬉しいでしょ？　それを想像してみてよ」

　私たちだって、三ヵ月以上家族や友達に会えてないよ？

　だから、会えない寂しさが分かるでしょ？

　だから、会えた時の嬉しさが想像出来るよね？

　そんなことを思ってると

「あの……梨子さん。梨子さんは自分たちの地球に帰りたいですか？」

　トランクスさんに突然質問されて、私は「え？」って、聞き返した。