夢見る少女たち①
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「えー。それは分かんないでしょ。いるかもしれないじゃん!」
梨子は口を尖らせた。
「夢見る少女」的な幼馴染に冷めた視線を向けたまま
「いや、いない。百歩譲っていたとして、あんたは相手にされないから」
そう言うと
「相手にされないって何よー!」
梨子はムスッと頬を膨らませてから
「もし出逢ったら、私のピアノで惚れさせてみせるんだから!」
と気合を込めるように、両手をグッと握り締めた。
そんな幼馴染に呆れて
「あんたくらいのピアノ弾き、音大に行きゃゴロゴロいるんだからダメだって。相手にされないから。本気で将来有望な指揮者の男に相手にされたいなら、もっとピアノの練習頑張りな」
そう言うと、梨子は返す言葉がないらしく「うっ……!」と口を噤んだ。
フン。
悔しかったら、もっと聴かせるピアノ弾きになるんだな。
あんたなら、きっとなれるんだから……。
一人心の中でエールを送ってると
「ところで、真琴ちゃんは? 真琴ちゃんは将来の夢とかあるの?」
口を噤んだ梨子に助け船を出すように、ブルマさんが私に話しを振ってきた。
まさか将来の話しを聞かれるとは思わず、一瞬怯んだが
「まぁ、一応」
と答えた。
将来の話しは、梨子にも話したことがない。
梨子みたいな「特別な才能」が私にもあれば、叶う見込みがあるとして将来の夢を公言出来たかもしれない。
でも、私にあるのは「剣道をやり続けたい」という気持ちだけだ。
梨子は口を尖らせた。
「夢見る少女」的な幼馴染に冷めた視線を向けたまま
「いや、いない。百歩譲っていたとして、あんたは相手にされないから」
そう言うと
「相手にされないって何よー!」
梨子はムスッと頬を膨らませてから
「もし出逢ったら、私のピアノで惚れさせてみせるんだから!」
と気合を込めるように、両手をグッと握り締めた。
そんな幼馴染に呆れて
「あんたくらいのピアノ弾き、音大に行きゃゴロゴロいるんだからダメだって。相手にされないから。本気で将来有望な指揮者の男に相手にされたいなら、もっとピアノの練習頑張りな」
そう言うと、梨子は返す言葉がないらしく「うっ……!」と口を噤んだ。
フン。
悔しかったら、もっと聴かせるピアノ弾きになるんだな。
あんたなら、きっとなれるんだから……。
一人心の中でエールを送ってると
「ところで、真琴ちゃんは? 真琴ちゃんは将来の夢とかあるの?」
口を噤んだ梨子に助け船を出すように、ブルマさんが私に話しを振ってきた。
まさか将来の話しを聞かれるとは思わず、一瞬怯んだが
「まぁ、一応」
と答えた。
将来の話しは、梨子にも話したことがない。
梨子みたいな「特別な才能」が私にもあれば、叶う見込みがあるとして将来の夢を公言出来たかもしれない。
でも、私にあるのは「剣道をやり続けたい」という気持ちだけだ。