ふとパソコン画面の右下を見ると２３：０５っていう数字が目に入ってきた。

　あら。こんな時間になってたのね。

　見入ってた液晶画面から離れ、背中を椅子の背もたれに預けた。

　ブラはもう寝たかしら？

　スヤスヤと眠る可愛い娘の寝顔を思い出すと、思わず顔が緩んじゃう。

　そして、それと同時に、これからの時間をどう過ごそうか頭が働き始めた。

　さっきまでトランクスが座ってたテーブルを見て

「青の１５号電気液」の研究データをもう一度見直してみようかしら？
　
　あのエネルギーの抽出は、まだ改良出来る可能性があるし……。

　そんな考えが、頭を過ぎったけど
　
　いや、待って！

　別の考えがストップをかけた。
　
　それより、最近見つかったばかりの鉱石を調べた方がいいんじゃない？
　
　あの鉱石、私の勘だとただの鉱石じゃない気がするのよね！

　あの鉱石がどんなものか分かれば「青の１５号電気液」の研究データ以外に、トランクスに……いえ、未来の私にいいお土産が出来るかも！

　考えがまとまった私は、発見されたばかりの鉱石を取りに、家から少し離れた場所にある、保管庫へ向かうことにした。

　

　保管庫へ行くために庭を横切ってると、空から地上に降りてくる人影が見えて、思わず立ち止まった。

　誰、こんな時間に？

　目を凝らして、空から降りて来た人影を見てると、それはトランクスとトランクスに抱えられてる梨子ちゃんだった。

　あらヤダ！

　思いもしない現場を目撃して、鉱石より二人の方に興味が湧いた私は、保管庫へ向かってた足を、二人の方へと向けてた。