「告る……？」

　戸惑う顔を見て

「ああ。『告る』って、告白するってことです」

　私たちの地球で俗にいう「若者言葉」っていうものが、こっちの地球ではたまに伝わらない時がある。

　だから、改めて

「梨子に告白したらどうですか？」

　意味を理解し狼狽える顔に尋ねると

「そ、それは……」

　って、トランクスさんは顔を赤くして言葉を詰まらせた。

　……純情かよ……。

　その初々しい態度に、少々ポカンとなる。

　が、前にブルマさんが

「せっかく男前に産んであげたのに、あの子の世界じゃそれをまだ生かし切れてないのよ？！　本当に不憫でならないわ……！」

　って嘆いてたのを思い出し、ああ。と目の前のイケメンに同情した。

　人造人間なんていう、意思を持った殺人兵器に世界を滅茶苦茶にされて、恋愛なんてしてる余裕がなかったことが本当に気の毒でならない。

　顔面偏差値が高いだけじゃなく、中身もかなり出来た人だ。

　平和な世に生まれてたなら、周りの女たちが絶対にほっとかなかっただろう。

　そんなことを思ってると、ふと疑問が湧いた。

　ちょっと待てよ……。

　もしかして、そうなのか……？

　いやいや……。

　……。

　……でも、有り得る。

　心の中で呟いてから

「あの……。もしかして、梨子が初恋ですか？」

　そうであった場合、どう反応すればいいんだ？！

　何て思いながら、恐る恐る尋ねると、トランクスさんはギクリしながら

「え、えーっと……。そう……ですね。多分……」

　って、赤い顔を更に赤くした。