まぼろし家族
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お姉ちゃんが遠慮するようすもなく聞くと
梨子ちゃんは「はい」って、小さく頷いた。
養女……。
今まで馴染みのなかった単語を、心の中でポツリと呟いてると
「へぇ、養女なの。そう……」
お姉ちゃんは、何でもないことのようにそう言った後
「それで、梨子ちゃんは本当のご両親のことは知ってるの?」
椅子に深く腰掛けながら、腕組みをして尋ねた。
そんなお姉ちゃんの質問に、梨子ちゃんは少し驚いたような顔をしてから
「本当の両親のことは知らないんです……。お父さんとお母さんも、知らないみたいなので……」
苦笑いを浮かべながら答えると
「ふーん……。お父さんたちも梨子ちゃんの本当のご両親について知らないの……。じゃあ、いまのご両親はどうして梨子ちゃんを?」
お姉ちゃんは首を傾げて、梨子ちゃんに答えを促した。
そんなお姉ちゃんを見て
まったく、お姉ちゃんてば……。
さすがの私も呆れた。
よその家の複雑な家庭事情を、こんなふうにツッコんで聞ける人いないわよ。
私も多少図々しいところはあるけど、デリケートな部分に触ることはしないもの。
でも。
お姉ちゃんはそれが出来ちゃうのよね。
聞きにくいことを、遠慮なく聞けちゃう。
そして、聞かれた方もスルリと喋ってしまう。
まぁ、これはお姉ちゃんの才能の一つかもしれないわねぇ。
でも、その才能が小説を書くうえで、大いに役に立ってるみたいだけど。
梨子ちゃんは「はい」って、小さく頷いた。
養女……。
今まで馴染みのなかった単語を、心の中でポツリと呟いてると
「へぇ、養女なの。そう……」
お姉ちゃんは、何でもないことのようにそう言った後
「それで、梨子ちゃんは本当のご両親のことは知ってるの?」
椅子に深く腰掛けながら、腕組みをして尋ねた。
そんなお姉ちゃんの質問に、梨子ちゃんは少し驚いたような顔をしてから
「本当の両親のことは知らないんです……。お父さんとお母さんも、知らないみたいなので……」
苦笑いを浮かべながら答えると
「ふーん……。お父さんたちも梨子ちゃんの本当のご両親について知らないの……。じゃあ、いまのご両親はどうして梨子ちゃんを?」
お姉ちゃんは首を傾げて、梨子ちゃんに答えを促した。
そんなお姉ちゃんを見て
まったく、お姉ちゃんてば……。
さすがの私も呆れた。
よその家の複雑な家庭事情を、こんなふうにツッコんで聞ける人いないわよ。
私も多少図々しいところはあるけど、デリケートな部分に触ることはしないもの。
でも。
お姉ちゃんはそれが出来ちゃうのよね。
聞きにくいことを、遠慮なく聞けちゃう。
そして、聞かれた方もスルリと喋ってしまう。
まぁ、これはお姉ちゃんの才能の一つかもしれないわねぇ。
でも、その才能が小説を書くうえで、大いに役に立ってるみたいだけど。