目を薄く開くと、辺りは霞んでて

　あれ……？　ここ、どこだっけ……？

　頭の中にそんな疑問が浮かんだ。

　目に映る景色をぼんやり見つめてると、段々自分がうつ伏せの状態になってることが分かってきて、それと同時に、頭の方も働きはじめた。

　確か、街に買い物に来てたよね？　そしたら、突然空に宇宙船が現れて……。
　トランクス君に逃げるように言われて……それで……そうだ……！　逃げてる時、後ろで凄い音がして……！

　後ろから吹いてきた風……っていうか、爆風？　に吹き飛ばされたことを思い出すと、私は毎朝ベッドから飛び起きる勢いで、身体を起こした。

　その途端

　っ！

　足に痛みが走った。

　見ると、両方の膝から足首にかけて擦り剝いてて、血が滲んでる。

　それに、左の足首も捻挫したみたいに、ズキズキと痛めてることを主張してた。

「うわっ……最悪……」

　自分史上酷い有様になってる、スカートから出る足の負傷っぷりに凹みながら、ゆっくりと後ろを振り返ると、何で自分がこんな怪我をしたのか納得し、そして愕然とした。

　さっきまで。

　本当に、ついさっきまで。

　たくさんの人で賑わっていた街の景色が、全く別の景色に変わってしまってた。

「何があったの……？」

　まるで、爆弾でも落ちたみたいに破壊された街を呆然と見つめ、これは夢なのか現実なのか分からなくなった。

　でも、辺りを覆ってる塵っぽい空気のせいで、目や喉に痛みを感じたり、ズキズキと足が痛むのを感じると、これは現実なんだって思い知らされ

「何で……こんなことに……？」