悟空さんの瞬間移動で西の都上空に着くと、街の一部から黒煙が上がっているのが見えた。

　しまった……！　街が……！

　フリーザ軍自体大した強さじゃないが、数が多い。

　さすがにトランクスと悟天君の二人でも厳しかったかと思っていると、トランクスとフリーザが対峙してるのが見えた。

　まさか！　こんなに早くフリーザ自ら出て来るなんて……！

　フリーザの予想外の行動で、誤算が生じたことに奥歯を噛んでいると、悟空さんの腕にしがみ付いている##NAME3##さんの姿が目に入った。

　まだ、舞空術を上手く使いこなせていない真琴さんの姿を見て、このまま空にいるのは危険だ判断した俺は

「父さん悟空さん、ここはお願いします！」

　二人と悟天君にこの場を託して、真琴さんと一緒に、街の方へ下りることにした。

　街へ下りると、突然の攻撃を受けたことで、人々はすでにパニック状態に陥っていて、街は大混乱していた。

「真琴さん、とりあえずここでようすを見ましょう」

　そんな中に下り立ち、声をかけると「分かりました」という、落ち着いた声が返ってきた。

　平和な世界で暮らしていただろう真琴さんの、やけに落ち着いた声に、こんな事態を目の当たりにして動揺していないのかと不思議に思い、隣りをチラリと窺うと、真琴さんは涼しい顔で逃げ惑う人たちを見つめていた。

　冷静に、逃げ惑う人たちを観察しているような黒い目を見て、心配は無用だったと思うと

「真琴さんは動じませんね」