っ？！！

　悟空さんの瞬間移動で着いた先は空の上で、まだ、咄嗟に舞空術を使えない私は、落下しそうになるのを、掴んでいた悟空さんの腕にしがみつくことで何とか回避した。

　あっ……危なかった……！

　足元がストンとなった、一瞬の無重力感にドキドキしてると

「父さん？！」

　驚く声が聞こえて、自分たちが悟天君のところへ移動したことを理解した。

　何で空にいるんだよ！？

　顔を強張らせながら、心の中で悟天君に文句を言ってると、舞空術を使えてない私に気付いたトランクスさんが

「大丈夫ですか？！」

　と、慌てて寄って来てくれた。

「だ、大丈夫です……」

　何とか気持ちを落ち着かせ、舞空術を使い浮かびはじめると、私は掴んでいた悟空さんの腕を離した。

　自力で浮かびはじめると、やっと周りの状況に意識を向けることが出来て、私は何で悟天君が空にいてるのかがよく分かった。

　空には、明らかに侵略者だろうヤツ等が、西の都の街へ攻撃を加えようとしていた。

　そして、少し遠くでは、トランクスが黒いオーラを出した、ラスボス感半端ないヤツの相手をしてるのも見えた。

　ハハ……。何コレ……？　映画かよっ？！

　あまりにも非現実的な光景に、唖然としてると

「真琴さん、ここは悟空さんたちに任せて、俺たちは街に下りましょう！」

　トランクスさんの声が聞こえてきた。

　確かに、ここは私には場違いだと感じ頷くと

「父さん悟空さん、ここはお願いします！」

　トランクスさんのその声を合図に、私たちは足元に広がる西の都の街へと下りた。