「真琴さん！？　何を言ってるんですか！　街は危険です！　父さんたちとここに……」

「あの宇宙船にいるヤツ……トランクスさんより強くないですか？　あいつは、ベジータさんか悟空さんに任せた方がいいと思います。それに、私がここにいると、この家が危険かもしれない……。だから、私も街に行きます。街にはトランクスと悟天君もいるみたいだから、何かあっても、誰かが私を守ってくれますよね？」

　トランクスが言い終わる前に、真琴がそう采配を振ってのけた。

　ついさっきまで、予知夢を見たことに狼狽えていた娘が、現在の状況と、トランクスとフリーザの力の差。そして、この家が受け得るかもしれない被害のことまでに、頭が働いたことに驚いてると

「い、いや、でも、真琴さんを街に連れて行くなんて……！」

　思いもしない提案に、トランクスは判断を鈍らせていた。

　すると

「オラも真琴に賛成だ。一ヵ所に集まってる方が状況を把握しやすい。それに、何かあった時すぐ動けるしな！」

　カカロットが真琴の意見に同意した。

「その何とかって実のせいで、フリーザの気が異常に高くなってるのは確かだ。フリーザはオラかベジータに任せて、トランクスは真琴を頼む。それに、トワが来るってことは、あいつも一緒に来るんだろ？」

　不敵な笑みを浮かべるカカロットを見て、トランクスは「……おそらく」とゆっくり頷くと

「……分かりました。では、四人で街に行きましょう」

　二人の意見に納得し、俺たちはカカロットの瞬間移動で街へと移動した。