突然現れた、よく知っている胸糞が悪くなるような気に、顔を顰めた。

　チッ！　何しに来やがった！

　舌打ちをして家の外に出ると、フリーザ軍の宇宙船が、西の都の街を覆うように浮いているのが見えた。

　あんなところに現れやがって……！

　街が人質とでも言うような、そんなフリーザらしい姑息な考えに、反吐が出そうになっていると

「フリーザのヤツ、また悪さしに来たみてぇだな」

　真琴にバリアの修行をつけに来ていたカカロットと、トランクスが庭に出て来た。

「まったく懲りないヤツだぜ！」

　フリーザ軍の宇宙船を見つめ、吐き捨てるように言うと

「しゃーねぇな。今日こそ決着つけるとすっか！」

　カカロットから、興奮を滲ませる声が聞こえてきた。

「決着を着けるのは俺だ。おまえは雑魚の相手でもしてろ」

「チェッ。それならジャンケンしようぜ！　あ、それか、どっちとやりたいかフリーザに決めてもらうか！」

　相変わらず軽い調子のカカロットと、フリーザのところへ向かおうとしていると

「二人とも、ちょっと待って下さい！　突然フリーザが現れるなんておかしいです！　もしかしたら、これはトワの仕業かもしれません！！」

　トランクスがそう言って、タイムパトロールの顔を覗かせてきた。

「フッ、それなら丁度いい。そのトワとかいうヤツも一緒に片付けてやる」

「い、いけません！　ヤツらは卑怯な手を使ってくる！　迂闊に飛び込んで行くと思うツボです！」

　相変わらず慎重な、トランクスの言葉を苦々しく思いながら聞いてると

「あっ……！　あれっ……！？」