何だ、この気……？！

　突然現れた、邪悪な気を感じて空を見上げると、そこには巨大な宇宙船らしきものが浮いてた。

　空に浮かぶ、その物体の存在に気付くなり

「何だアレ？」

「やだ、何あれ？」

「ママ、見て！　すっごく大きい！」

　街の人たちは足を止め、宇宙船の感想を口にしている。

　そして、車やエアカーも、影に覆われた街並みや、空を見上げる人達につられ速度を緩めると、窓から顔を出し、空を見上げはじめた。

　そんな、大きく広がっていくどよめきを止めるように

「ここから逃て！　早く！！」

　俺は大きな声で叫び、危険が迫ってることを街のみんなに知らせた。

　そして、悟天も

「危ないから、早くここから逃げてくださーーい！！」

　より遠くの方まで聞こえるように、宙へと浮かび上がると、立ち止まる人たちに避難を呼びかけはじめた。

　そんな俺たちに気付いて、不思議そうな顔をする人たちに

「ここは危険です、早く逃げてください！」

　説得するように言い回ってると

「ねぇ、トランクス君！　どうしたの？！　何か起きるの？！」

　梨子が興奮したように聞いてきた。

　そんな梨子に

「ああ！　あの宇宙船から嫌な気を感じる。何かヤバイことになりそうだから、早くここから逃げろ！」

　口調を強めて言うと、ヤバさが伝わったのか、梨子は「う、うん！！」と頷くと

「トランクス君と悟天君は？！」

　不安そうに、俺を見つめた。

「俺たちは、あいつ等の相手をして来る」

　視線を梨子から外し、空へ向けると