今日、街に来たのは、もちろん買い物をするため！

　アルバイトのお給料をもらったら、絶対買い物に行くって決めてたんだ！

「梨子ちゃんは何買うの？」

「家族にね、この地球の物をあげたいな～と思ってて」

「へぇ！　そうなんだ。いい物が見つかるといいいね！」

「うん！」

　三人でデパートや大通りに並ぶお店を色々見て回りながら、私は家族の顔を思い浮かべ、喜んでもらえそうな物をゲットして行った。

　あちこち見て回る私に、トランクス君も悟天君も文句一つ言わず付き合ってくれて、だからスゴく買い物に集中出来た。

「梨子ちゃん、いい物買えた？」

　私の持ってる紙袋たちを見て、にこっと微笑む悟天君に

「うん！　すっごくいい物が買えて、めちゃくちゃ満足！！」

　私はテンション高く、悟天君の質問に答えてた。

　消費税もないし物価も安いこの地球！

　アルバイトのお給料でも十分な物が買えて、すっごく満足しながら

「次は自分の服でも買おうかなー！」

　なんて、ウキウキしながら、迎える買い物後半戦を楽しみにしてると、急に、降り注いでた太陽の光が途絶えて、辺りが暗くなっていった。

　太陽が雲に隠れる、ごく普通にある自然現象だと思って、そのまま歩いてると、隣りを歩いてたトランクス君と悟天君の足がピタリと止まった。

「どうしたの？」

　不思議に思って、斜め後ろを振り返って二人を見ると、二人は空を睨むように見つめてた。

　何？

　首を傾げながら、二人の視線を追って空を見上げると、そこには大きな宇宙船が、街を飲み込むように浮かんでた。