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「あ、はい。おやすみなさい……」

 ぎこちなく交わされたギター返却を、じとりとした目で窺ってると

 あれ? 

 不思議な感覚に襲われた。

 この場面……前にどっかで見たような……。

 どこでだ?

 記憶を辿ってると

「それでは真琴さん、おやすみなさい」 

 ギターを返せたことにホッとしたのか、トランクスさんの緊張の解けた声が耳に入ってきた。

「あ、ああ、おやすみなさい」

 そう返すと、トランクスさんは軽く会釈をし、自分の部屋の方へゆったりとした足取りで戻って行った。

 ……やっぱり、この場面見覚えがある。

 去って行くトランクスさんの後ろ姿をじっと見つめてると

「私たちも戻ろっか」

 黒いギターケースを大事そうに抱えた梨子が、顔を覗き込んできた。

 それに「ああ、うん」と答えると、私たちもそれぞれの部屋へと戻った。


 
 部屋へ戻るなり、私はさっきの不思議な感覚について考えた。

 実は数日前から、同じような体験をしている。

 どれもこれも短くて、大したことのない場面ばかりだから気にしていなかったが、こう頻繁に起こるとさすがに気持ち悪い。

 ビルス様やウイスさんに話そうかと思ったが、朝食のメニューが何だとか、ブラちゃんと何をして遊んでるとか……。

 本当に大した内容じゃないので、話す必要はないと思ってた。

 が、今になって一言言っておけば良かったと後悔した。

 ビルス様たちがいなくなった今、この話しはコッカーさんにするしかない。

 そう思った私は、翌日コッカ―さんの部屋を訪ねることにした。
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