庭に出ると、そこには、私たちの見送りに、ブルマさんの家族と仲間の人たちが集まってくれてた。

　その中にはピッコロさんの姿もあって、来てくれたことを嬉しく思いつつも、別れの時が近づいてるんだって実感して、目頭が熱くなった。

　もう、この人たちに会うことはないんだって、一人しんみりしてると

「ああ、その恰好懐かしいわねー」

　ここに来た時と同じ、制服姿の私を見たブルマさんの、しみじみした声が聞こえてきた。

　その声で、気を取り直した私は

「はい……自分でもそう思います」

　無理に笑顔を作って応えると

「へぇ、梨子ちゃんたちの高校の制服可愛いわね！」

「ホントだなぁ。梨子ちゃんによく似合ってるべ」

　ビーデルさんとチチさんは、制服姿の私を褒めてくれた。

「そうですか？　ありがとうございます！」

　少しレトロな、お気に入りの制服を褒めてもらえて喜んでるところに、マコちゃんが庭に出て来た。

　普通なら、絶対私より早く庭に出て来てる筈のマコちゃんに

「マコちゃんの方が遅いなんて、珍しいね」

　そう言って口に出してる途中で、私はその理由にすぐ気が付いた。

　目に入ったのは、破れた制服の右腕に広がった、赤黒い染み。

　この地球に来た時に、マコちゃんが怪我したことを、生々しく思い出させるその痕跡に、私と、それに周りにいた人たちも、ギョッとした顔になった。

　それを感じ取って