「具合が悪いので休ませて下さい」

　体中に広がった動揺を何とか隠しながら、ブルマさんに内線電話をかけた。

『大丈夫？』

　って、心配してくれるブルマさんに申し訳ないなって思いながらも、今日はこの動揺がずっと治まる気がしなくて、普段通り振舞うなんて出来ないと思った。

　しかも、朝ご飯の給仕のバイトだから、多分……トランクスさんと顔を合わせちゃう。

　会えば、絶対昨日のアノことを思い出しちゃうし、絶対動揺を隠すことなんて出来ない。

　って言うか、動揺してる自信しかない！

　そう確信すると

　……今日は一日中部屋に籠っておいた方がいいかも。

　部屋に閉じ籠ることを決め、座っていたベッドにそのまま寝転がった。

　白い天井をぼんやり眺めてると、昨日、トランクスさんにキスされた瞬間を思い出して、慌ててうつ伏せに寝転がった。

　白いシーツに顔を埋めて

　何で？！

　トランクスさん、何であんなことしたの……？！

　って、心の中で疑問をぶつける。

　私にとって、昨日のキスは初めてのキスだった。

　初めてのキスは、こんなキスがいいなー……。

　なんていう、理想みたいなものがあったけど、理想は結局理想で、初めての瞬間は突然やってきて、あっさりと終わった。

　それが、すごく虚しい……。

　そして。

　トランクスさんが突然キスしてきたことがショックだった。

　トランクスさんは真面目で優しくて、突然あんなコトをしてくるような人だなんて思ってもなかった。

　シーツに顔をギュッって押し付けると

　何で？！

　また疑問をぶつけてた。