翌日。

　レストランで朝食を食べていると、ブルマさんが、ウイスさんからもらったという通信機片手に、レストランに駆け込んで来た。

　はぁはぁ……と肩で息をするブルマさんに

「どうした？」

　ベジータさんが、分厚いハムを食べようとしてた手を止め、怪訝な顔を入り口に立つブルマさんへ向けると、ブルマさんは一度深呼吸をし、息を整えてから

「ウイスさんから、明日、ヴァドスさんがここに着くって、連絡があったの……！」

　そう言って、私と梨子が座るテーブルを、真っ直ぐ見つめた。

　とうとう来るその時に、全員が小さく息を呑む中

「じゃあ、明日帰るんだ」

　トランクスだけは、何でもないことのように、トーストに齧り付いた。

　そんな、トランクスに

「ええ……。そうね……」

　ブルマさんは寂しそうに答えると、ベジータさんとブラちゃんの座るテーブルに向かって、歩きだした。

　近々帰ることになってはいたが、その日が突然、明日に迫ったことに、私は僅かながらに動揺し、食事をとる手が止まっていた。

　だが

　いやいや。私はまた戻って来なきゃダメなんだよ！

　帰りたくても、ポメ姫の力をどうにかするまでは帰れないことを思い出すと、密かに溜息を吐いていた。

　あーあ、梨子は帰れていいよな……。

　何も背負わず、この地球を去ることが出来る梨子を恨めしく思い、正面に座る梨子を見ると、梨子もパンを手に持ったまま、止まっていた。
　
　私より、動揺……というより、ショックを受けてる梨子に