アバウト・タイム③
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梨子さんに見つめられただけで、こうして体温が上昇し、見つめられていたことを喜んでいる自分がいる。
――何を期待してるんだ、俺。
都合のいいように、物事を考えようとしている、諦めの悪い自分を自嘲する。
もうすぐ、梨子さんはこの地球を去り、彼女たちの住む地球へと帰ってしまう。
そうすれば、もう二度と、梨子さんに逢うことはない。
そして、そうなった時――。
やっと、彼女へのこの想いは「いい思い出」として昇華されるんだろう。
そんなふうに、終わった恋の末路に思いを馳せていると
「トランクスさん」
少し堅さのある声に名前を呼ばれ、心の深くに潜り込んでいた意識を、慌てて呼び戻した。
声のしたソファの方を見ると、立ち上がった梨子さんが、また、俺をじっと見つめていて、また少し、体温の上昇を感じた。
リビンを照らす陽の光が、梨子さんの栗色の髪をもキラキラと輝かせ、その眩しい姿に「何でしょう?」と尋ねると
「あ、あの。私、もうすぐ自分たちの地球に帰るじゃないですか……」
気のせいか、梨子さんは少し緊張したように、そう言って話しを切り出した。
そんな梨子さんに、俺は「そうですね」と、努めて穏やかに微笑むと
「それで、その……。帰る前に、思い出づくりっていうか……」
梨子さんは、恥ずかしそうに、一旦視線を下げてから、窺うような顔で俺を見つめ
「一緒に、遊びに行きませんか?」
思いもしなかったことを言ってきた。
――何を期待してるんだ、俺。
都合のいいように、物事を考えようとしている、諦めの悪い自分を自嘲する。
もうすぐ、梨子さんはこの地球を去り、彼女たちの住む地球へと帰ってしまう。
そうすれば、もう二度と、梨子さんに逢うことはない。
そして、そうなった時――。
やっと、彼女へのこの想いは「いい思い出」として昇華されるんだろう。
そんなふうに、終わった恋の末路に思いを馳せていると
「トランクスさん」
少し堅さのある声に名前を呼ばれ、心の深くに潜り込んでいた意識を、慌てて呼び戻した。
声のしたソファの方を見ると、立ち上がった梨子さんが、また、俺をじっと見つめていて、また少し、体温の上昇を感じた。
リビンを照らす陽の光が、梨子さんの栗色の髪をもキラキラと輝かせ、その眩しい姿に「何でしょう?」と尋ねると
「あ、あの。私、もうすぐ自分たちの地球に帰るじゃないですか……」
気のせいか、梨子さんは少し緊張したように、そう言って話しを切り出した。
そんな梨子さんに、俺は「そうですね」と、努めて穏やかに微笑むと
「それで、その……。帰る前に、思い出づくりっていうか……」
梨子さんは、恥ずかしそうに、一旦視線を下げてから、窺うような顔で俺を見つめ
「一緒に、遊びに行きませんか?」
思いもしなかったことを言ってきた。