思わず苦い顔をして呟くと

「ええ。トワの創り出したワームホールに、俺たちタイムパトローラーも呑み込まれたことがありますが……本当に厄介ですよ」

　トランクスさんはその時のことを思い出しているのか、不快そうに眉間を寄せた。

「ワームホール」という厄介なモノを、トワが創り出せることを知り、みんなが難しい顔をしてる中

「なぁ『ワームホール』って何だ？」

　悟空さんが目をパチパチさせ聞いてきた。

　トランクスさんが、悟空さんに「ワームホール」の説明をすると

「へぇ……。じゃあ、そのワームホールってヤツの中に入れば、あのミラってヤツと戦えるかもしれねぇんだな！」
　
　悟空さんは、ワクワクした顔を浮かべた。

　そんな悟空さんに

「そ、それは分かりませんが……」

　トランクスさんが戸惑うような、曖昧な返事を返すと

「じゃあ、次にそのワームホールが現われたら、俺が行って、そのミラってヤツを倒してやる」

　悟空さんに対抗するかのように、ベジータさんがニヤリと口角を上げた。

　いつものように、悟空さんへの対抗心を剥き出しにするベジータさんに

「ちょっと！　そのワームホールに入ったからって、ミラってヤツがいるとは限らないわよ。逆に嵌められて、戻って来れない場所に飛ばされでもしたらどうするのよ！」

　もっともな意見を述べるブルマさんに、心の中で大きく頷いていると

『トランクス！　梨子ちゃんも無事ね！』

　いつか聞いた、可愛らしい声が、天井の方から聞こえてきた。

「時の界王神様！　はい、俺たちは無事です」