「なるほどな。それで、予想通りってわけか」

　ベジータさんが納得したとばかりに、眉間に皺を寄せ、ソファに座る梨子に視線を移した。

　その視線に、梨子が肩身の狭そうな、シュンとした表情をしたところに

「仙豆持ってきたぞ！」　

　快活な声と共に、悟空さんが現われた。

　っ？！

　突然現れる「瞬間移動」というものに、未だに驚いてる自分を少し恥ずかしく思いながら、にこやかに笑う悟空さんを見ると、悟空さんがトランクスさんに何かを手渡した。

　……豆？　

　トランクスさんの手に渡った、鮮やかな緑色の豆。

　それを、不思議に思って見つめていると、トランクスさんは「ありがとうございます」と悟空さんに礼を言ってから、何の躊躇いもなく、その豆を口に入れた。

　カリッカリッ。と歯ごたえのある音がして、トランクスさんがそれをゴクリと飲み込むと、驚いたことに、トランクスさんの顔や身体に刻まれていた無数の傷が消え、弱っていた気も、たちまち普段の気の大きさに戻っていった。

　っ？！！

　チートアイテムの登場に目を見開いてると、トランクスさんの隣りに座っている梨子も「えっ、スゴい！！」と驚きの声をあげた。

「仙豆ってんだ。食べると体力が回復して、怪我も治る。スゲェだろ？」

　ニッと笑う悟空さんが、その緑色の「センズ」という豆の効果を簡単に説明してくれ、私と梨子が「へぇ……」と感心してると、悟空さんはトランクスさんへ視線を移し

「ミラのヤツ、また強くなったみてぇだな」　

　ニヤリとした顔を浮かべた。