ホール①
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暗めの曲を続けて三曲弾いたら、淀んでた暗い気分もだいぶ晴れて、最後はドビュッシーの『月の光』で終わることにした。
『月の光』が演奏出来るようになるなんて、心が安定してきた証拠だよ。
それに、空に浮ぶ半月の下で、仄暗いオレンジのライトに照らされてピアノを弾いてることが、すごく贅沢な時間だって思えるようにもなった。
とりあえず、ここに来てピアノを弾いたことで、イライラモヤモヤの塊はかなり小さくなって、冷静になれた。
でも、まだ納得したわけじゃない。
だから、明日また、マコちゃんと落ち着いて話そう。
そう決めて、椅子から立ち上がると、私はピアノをカプセルに戻した。
そして、部屋に戻ろうとしたその時、微かにブゥゥゥン……て、唸るような、何かが振動するような音が聞こえてきた。
何の音?
飛行機かな? と思って空を見上げたけど、空には何も見えなくて、次に周りを見回した。
でも、やっぱり機械的な物は見えなくて、謎の振動音の正体に耳を澄ましてると、その音が足元から聞こえてくることに気が付いた。
そして、ふと何気なく足元を見た瞬間、私は驚きと恐怖で息が止まった。
足元には黒い……まるでブラックホールみたいな穴が開いてて、私を引きずり込もうとしてた。
「な、何これっ?!」
抵抗しようと身体を動かすけど、まるで沼にハマったみたいに、身体はどんどん沈み込んでいって、身動き出来ない。
イヤッ……! 引き摺り込まれる!!
「ヤ、ヤダ! キャーーッ!!」
私は黒い穴の中に沈み込みながら、ただ叫ぶことしか出来なかった。
『月の光』が演奏出来るようになるなんて、心が安定してきた証拠だよ。
それに、空に浮ぶ半月の下で、仄暗いオレンジのライトに照らされてピアノを弾いてることが、すごく贅沢な時間だって思えるようにもなった。
とりあえず、ここに来てピアノを弾いたことで、イライラモヤモヤの塊はかなり小さくなって、冷静になれた。
でも、まだ納得したわけじゃない。
だから、明日また、マコちゃんと落ち着いて話そう。
そう決めて、椅子から立ち上がると、私はピアノをカプセルに戻した。
そして、部屋に戻ろうとしたその時、微かにブゥゥゥン……て、唸るような、何かが振動するような音が聞こえてきた。
何の音?
飛行機かな? と思って空を見上げたけど、空には何も見えなくて、次に周りを見回した。
でも、やっぱり機械的な物は見えなくて、謎の振動音の正体に耳を澄ましてると、その音が足元から聞こえてくることに気が付いた。
そして、ふと何気なく足元を見た瞬間、私は驚きと恐怖で息が止まった。
足元には黒い……まるでブラックホールみたいな穴が開いてて、私を引きずり込もうとしてた。
「な、何これっ?!」
抵抗しようと身体を動かすけど、まるで沼にハマったみたいに、身体はどんどん沈み込んでいって、身動き出来ない。
イヤッ……! 引き摺り込まれる!!
「ヤ、ヤダ! キャーーッ!!」
私は黒い穴の中に沈み込みながら、ただ叫ぶことしか出来なかった。