トランクスさんと悟空さん、それにベジータさんがあの魔界の者たちと戦えば、きっと勝てるはず……！

　そんな荒々しい考えが、頭に浮かんだ。

　ただ、あのトワという魔界の者は、どうやら一筋縄ではいかないらしく、自ら戦いの場に出ることをしないらしい。　

　どうすれば、あの魔界の者を戦いの場に引き摺り出せるのか……。

　自然と眉間に皺を寄せていたことに気付くと、正面に座る真琴さんの眉間にも、皺が寄っていた。

「どうかされましたか？」
　
　難しい顔に尋ねると、真琴さんはハッとしたように黒い目を見開いてから「あー……」と、答えを躊躇うような声をだした。

　いつも、ハッキリと物言う真琴さんが、言い淀むようすに

　もしや、ポメ姫から何か良からぬことを聞いたのだろうか？

　心を不安が覆いそうになっていると

「夢の最後に、ポメ姫が私に何かを頼むって言ったんです。それが何なのか聞き取れなくて。何だったんですかねぇ……」
　
　真琴さんは、遠い目をしてそう言った。

「頼む……？　姫がそう仰られたのですか？」

「そうなんですよ。頼むって言われても、私に出来ることなんて何もないと思うんですけど」

　小さく息を吐く真琴さんを見て、私も姫の頼みごとを考えてみた。

　そして、すぐ思いついたのは、やはり惑星ドギーのことだった。

　姫は誰よりも、ドギーのことを思っておられたからだ。

　生前の姫の姿を思い出し

「もしかすると姫は、惑星ドギーのことを仰られているのかもしれません」

　そう呟くと