……「どうしよう」って聞かれても、知ら
ねぇよ。　

　とは思ったが、トランクスさんに告白をけしかけたのは私だ。

　責任がないわけじゃない。

　そう思うと、素っ気ない態度を取るわけにもいかず

「梨子はどう思ってんの？」　

　困惑してる顔に聞いてみた。

　梨子は未来に帰って行ったトランクスさんが好きだった。

　口には出さないが、多分、いまもまだ好きだろう。

　それなら。

　いま、ここにいるトランクスさんのことも好きになってもいい筈だ。

　だって、二人は同一人物みたいなもんだから。

　前に梨子は未来に帰って行ったトランクスさんと、いまここにいるトランクスさんは違う人だと言ってた。

　でも、現在はどうだ？

　未来に帰って行ったトランクスさんよりも、いまここにいるトランクスさんの方が一緒にいる時間は長くなった。

　いま、ここにいるトランクスさんに「恋愛感情」が少しくらい湧いたっておかしくない。

　そこんところが気になったのもあって、梨子の答えを待っていると、梨子は更に眉を寄せて

「え……？！　そ、そんなふうに考えたことないし……」

　と、信じられない答えを返してきた。

　嘘つけ。

　考えたことがないわけないだろ。

　同じ顔だぞ？

　顔だけじゃなくて、性格もほぼ一緒だぞ？

　この世界の。あの残念なトランクスと比べてんじゃないんだぞ？！

　梨子の中では、未来のトランクスさんと、いまここにいるトランクスさんは全く別人で、同一人物という考えにはならないのか？！